市民公開講座

    20132014年国際ロータリー 第2680地区
東播第3グループ Intercity Meeting


日本の力再発見!!若者に夢と希望を!


と き 平成26222日(土)13:30
ところ 小野市うるおい交流館エクラ
ホストクラブ 小野加東ロータリークラブ 
























市民公開講座

発達障害講演会 

日 時 1117日午後1時30分〜3時30

会 場 小野市うるおい交流会エクラ

主 催 小野加東ロータリークラブ

後 援 小野市、加東市、小野市教育委員会、加東市教育委員会、小野市加東市医師会、小野市社会福祉協議会

講 師 大阪医科大学LDセンター顧問、大阪教育大学名誉教授 竹田 契一先生

演 題 「7年目の特別支援教育と発達障害への教育的支援 〜最近の情報を中心に」

備 考 約350人が参加、聴講。講演会アンケートに応じた人の多さに、関心の高さがうかがえた。

【主催者あいさつ 小野加東ロータリークラブ 甲山 正則会長】

本日はお忙しい中、小野加東ロータリークラブの社会奉仕事業の一環として開きます発達障害についての講演会に多くの方々にご参加いただきましたこと、まずは御礼を申し上げます。

以前に、本日の講師であります竹田先生の学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)、そして自閉症のお話でLD、ADHDなどの発達障害はその子どもの個性であって、障害ではないんだ、障害はその子どもに関わる環境との相互作用で起こるということを聞きました。それまで障害という言葉で間違ったとらえ方をしていましたが、あらためて他の障害との違いを勉強させていただきました。教育現場に従事されている先生方や保護者の方、そして福祉関係の方々へ、ロータリ ークラブとして学校やご家庭での関わりにおいて、一つでも二つでも発達障害についてご支援できればという思いから地域に対してお役に立てることを考え、この度、竹田先生による「7年目の特別支援教育と発達障害への教育的支援」の講演を企画いたしました。どうか、最後までお付き合いいただくことをお願いしまして、あいさつとさせていただきます。

竹田契一先生の講演要旨

■育て方は発達障害の原因ではない

  平成19年3月末までは特殊教育と呼んでいました。障害児教育とも呼ばれていました。平成19年4月1日から、そういう子どもたちの呼び名が特別支援教育対象児と変わりました。名称の変更だけではないんです。特殊教育と呼んでいたころの対象児は盲学校、ろう学校、さまざまな養護学校にいる子どもたちで、全部合わせると100人のうち1・5人から1・85人でした。だから2人いたんです。それぐらいの割合でした。平成19年からはそれに加わりまして、現在の数値では6・5%、実際は8%から1割近いといわれています。通常学級に2人はいるだろうと言われている子たち、それは学習障害(LD)の子どもたち、注意欠陥多動性障害(ADHD)の問題を抱えている子どもたち、さらに能力の高い自閉のグループの子どもたちです。きょうの講演の一番目のポイントは、育て方は発達障害の原因ではないということです。発達障害はすべて脳の障害に起因するもので、育ちの環境で出現するものではありません。問題は発達障害だと分かった後、大人の責任は大きいです。障害を軽減できる環境づくりや関わり方、すなわち「健やかに育つ」支援が必要です

■どこでつまづいているか、なぜできないのか

特別支援教育の基本は、どこでつまずいているか、なぜできないのかを考えることです。例えば先生が教室で「皆さん、こちらを向いて」と言ったのに、先生が指示する方を向かない子がいるとします。
先生の指示通りにできないのは、@先生の指示を聞いていない(不注意)からかA言われている意味が分からないからか(理解力)B指示が聞こえていない(聴力)からかC指示は分かっているが、優先順位が分からないからか−など、できない原因を考えることが先決です。@どこでつまずいているのかAなぜできないのか−を常に考える教師であってほしい。指導はいつから始めるのか。これは診断書が出てから始めるものではありません。気づいたときにすぐ始めることなんです。これが現在の特別支援教育の理念です。考え方で大切なことは、アスペルガー症候群はその子どもの特性(個性、特徴)であって障害ではないということです。そして障害は、その子どもに関わる環境との相互作用で起こるということです。注意欠陥多動性障害(ADHD)の3症状は、@多動性(動き回る)A衝動性(抑制力が低く興奮しやすい)B不注意(注意集中困難)です。ADHD児の長所としては、エネルギーがいっぱい▽好奇心でいっぱい▽運動神経がよい▽独創的▽個性的、ユーモアのセンスもある▽人の気持ちがわかる▽頭がよい−などがあります。自閉症スペクトラムという枠組みには自閉症、高機能自閉症、アスペルガー障害が入ります。アスペルガーは多弁、おしゃべり、表現力豊かで子どもの時から難しい単語を平気で使うのが特徴です。高機能自閉症はたどたどしい話し方で、言葉数も少ないということで親は言葉の遅れがあるのではないかと心配して病院に行きます。調べていくうちに自閉であることが分かってきます。両方に共通しているのは一つのことに非常に詳しいことです。「リトルプロフェッサー」と言われるように、一つのことに精通した能力を発揮します。場が読めない、人の気持ちが分からないということで幼稚園ぐらいから集団というところでトラブルが生じてきます。

■光るものを上手に生かす

しかし、高機能なのです、どこか、すごく光るものを持っているのです。それを上手に生かしてください。アスペルガー、高機能という名前はついてもちゃんと税金を払う側で生活している人がたくさんいます。子どものころは育てるのが大変でも、その子の特性を理解して関わっていくと後でにっこりできることが山ほどあります。自分が行っていなくても、同じ動作を見るだけで反応する細胞群が存在することが分かりました。それがミラーニューロンです。ミラーニューロンとは鏡に映すような細胞群です。働きとして、同じ動作を見るだけで反応▽他人の動作を真似するときに反応▽他人の意図を読むときに反応−があります。自閉症はこのミラーニューロンの働きが悪い。対人性の障害としては、場面理解ができない▽ひとの感情、気持ちの理解が弱い▽相手の立場でものを考えることができない▽共感性が弱い▽場の雰囲気が読み取れない▽人との距離のとり方が下手−などがあります。言語・コミュニケーションの障害は語用論の障害が中心ですが、冗談、皮肉が分からない▽言葉のやり取りが困難で一方的▽相手の表情が読めない▽ジェスチャーの理解と使用が困難−などがあります。

■寄り添って言い分を聞く

「本当ですか」という言葉は字面は同じでも語尾を上げる、下げるなどの言い方によって疑惑、驚き、納得と意味合いが違う。この違いが分からないのがアスペルガー障害、高機能自閉症です。こういうところが伝わりにくい。自閉に説教、説得はほとんど意味なしです。寄り添い、本人の言い分を聞いてあげることが大切です。ここが出発点です。教師の判断が正しいと確信しても、なぜあなたの行動は悪いのかについて説教、説得をしては駄目なのです。本人は何を叱られているのか理解ができていないからです。問題解決能力を高めるには、きちんと理解させること、なぜいけないのか、いけないことをすると、どういう結果になるかを伝えることが大切です。

 




 地球のために今、小野加東でできることを考える日

   講 師  枝 廣 淳 子
   と き  平成20年 4月25日(土)
   ところ  小野市うるおい交流館エクラホール

09年4月25日(土)午後1時30分より、環境ジャーナリスト枝廣淳子氏をお迎えし、地球のために今、ここでできることを考える日と題して講演会を開催致しました。当日は悪天候の中、会員及びボランティアスタッフを含め約330名の参加を得る事が出来ました。

回収したキャップは64,420個が集まり、再資源化事業者へ引き渡しました。今後は、PR看板付きの回収ボックスを地元の大型スーパーに設置していますので、この運動が半永久的に続くものと期待しています。

            不登校−その理解のために

                   主催 小野ロータリークラブ
                       小野市加東市医師会
                       NPO法人北播磨市民活動支援センター

                   日時  平成18年12月10日

                   場所  小野市うるおい交流館エクラホール

   第一部 不登校への支援−児童精神医療の観点から

    講師    国立精神・神経センター国府台病院    斉藤万比古先生

   第二部 パネルディスカッション
         不登校への支援ーその現場から学ぶ
         パネリスト    兵庫教育大学教授           浅川潔司先生
                   奈良教育大学教授           郷間英生先生
                   大村病院精神科医師          高橋亜由美先生
         コーディネーター 小野ロータリークラブ会員、医師  増村道雄先生

 今回の市民公開講座は医療の観点からーと現場からーの二つの観点から不登校を考える内容。”不登校を地域全体の問題として考えよう”と呼びかけたところ、この呼びかけに背中を押されるようにして、教育関係者をはじめ、850名が参加。当初の予定を越える多くの参加者は、不登校児を抱える家族はもちろんのこと、その関係者、友人、知人、自分の関係者、たとえば、子ども、孫の不登校に関心を抱く抱く一般市民が多く参加。今や不登校はもはや避けてと通れない。不登校は大きな社会問題になっている。

 次に、市民公開講座参加者のアンケートから感想・意見をまとめました。

[教育関係者]

・  それぞれの段階でするべきことが明確にされ、お話をして頂けたので分かり易かったです。でも、そうしていてもなかなか先に進めない時にはどうしたらいいのか?こちらが焦ってはいけないと思いながらも、足踏みをしているようで、もっと方法はないものかと思ってしまいます。でも何を優先にするのか、ゆっくりと関わっていくしかないのだと思い直しました。

・  1年前に不登校になった子を持つ家族と出会い、悩み、自分の生活をその子のペースに合わせ現在登校をしているも、まだまだ不安を抱えております。何かひとつでも本日の講演を聴き、アドバイス〈援助〉が出来ればいいと思い、関心を持ち聴くことが出来ました。ありがとうございました。我が子もいつ不登校になってもおかしくないのだと、ただ、そうならない努力はあるのだと知りました。不登校もあるいは、その子の個性だと考え、違う方向性で考えてみたいと思えました。また、このような機会があれば参加させてもらいたいと思いました。

・  現場では表ざたにしにくいことではありますが、学年主任が自分の保身のために担任やスクールカウンセラーのやり方を潰していることもなくはないのが現実です。管理強化により教師間の人間関係がギスギスしてきていることも影響していると思います。

・  中学校に勤務する養護教諭です。不登校に至る前の段階で関わるときと、再出発の段階で関わるときがあります。日々、「この子にとって何が良いのか、今日はこれで良かったのか、明日は…?」という現状です。長期的な組織での対応が出来ることと、相談体制づくり、特に親へのサポートを変えて行ってほしい。今日は、支援のヒントをたくさん教えていただき、ありがとうございました。

・  不登校の現状をどう評価していくか、またその評価を踏まえての支援方法が具体的に示されとてもよくわかった。長期経過の結果がとても興味深かった。できれば経過と家庭との自立について考えていければと思う。

・  今、姪(中1)が小野市内○○中でいじめにあっています。いじめは親のせいか学校のせいか。でも基本は母親ですね。母の子育ては過剰保護でしょうか。でも辛い気持ちをどうしてやれるか悩んでいる祖母。

・  医療の立場から不登校問題について聞くのは初めてでとても刺激的でした。これまで出会った子どもたちを「下位分類」で見てスッキリ分かる例がいくつもあった。目からウロコ状態でした。「中卒10年後の・・・」統計も大変興味深かったです。

・  齊藤先生の講演は専門的に詳しく説明していただいたので、勉強になりました。不登校には医学的にいろんな診断があり、私の考えで、は不登校は環境要因が大きな割合をしめていると思ったが、そうではなかったんですね。今後の自分の為に、考え方を変えて行きたいです。ありがとうございました。

[保健関係者]

・  下位分類、参考になります。不登校児のそのタイプ分けと対応をともに考えることが大事だと知りました。地域でこのようなことを共に考え、教員・学校との橋渡しできるシステムが必要だと思います。開会挨拶でもありましたが、北播地区で是非このような取り組みが一歩でも前進できるよう、多くの機関の協働が実現できることを心から祈念します。

[学生]

・  とても参考になる講演でした。不登校児童・生徒への個別的支援のあり方について、色々と考えさせられました。発達障害、神経症的傾向等、多方面からのアプローチを聴けたことも非常に有意義でした。このような機会をこれからもたくさん設けていただきたいと思います。ありがとうございました。

・  齊藤先生の講演、流れがあって聴きやすかったです。もう少し不登校の児童の事例が聴けたら良かったです。有意義な時間をありがとうございました。

・  今日の講演は大変興味深いものでありました。教育者を目指すものとしては、教育の役割は非常に大きいということを痛感いたしました。刺激を与えすぎず、「待つこと」見守りながら「待つこと」、しっかり休ませることというお話が印象的でした。不登校という現象のみを見るのではなく、その内側に存在する要因について考えていかなければならないと感じました。

・  貴重なお話を聞かせていただいて、ありがとうございました。今、私は大学院に行っており、学校の相談室で不登校のケースを持つことがあるので、今後参考にさせていただきます。

・  教師を目指し、今不登校について学んでいます。教の講演会では、とても大きな収穫があったと思います。ありがとうございました。

[一般参加者]

・  不登校についての見方が少し変わった様に思います。不登校とは、本人にとってとても辛いもので、家族も学校も大変な支援が必要だと思うのですが、学校でのいじめが原因の場合、担当の先生が見て見ぬふりをすることがありますので、加害者の人もしっかり教育してほしいと思っています。不登校の子どもたちは、デリケートな心を持っていると思いますので、もっともっと気をつけて普段の子どもの行動を見て行こうと思いました。思い当たることもありますので、本当に勉強になりました。ありがとうございました。

・  子どもとの会話が減っていると思います。親が子どもに求める要求が高くなり、子どもへの命令は増えているような…。子どもが求める要求には、まず受け止め、応えられるようにしていきたいと思います。また子どもの居場所がどこでも必要ですよね!今日は、ありがとうございました。

・  精神疾患をもつ子どもの親として、今日の講演はとても勉強になりました。スクリーンでの説明も大きな文字でわかりやすかったです。今の社会的問題としての不登校を専門的な医学の立場での講演は素晴らしかったです。親としても反省すべきところがありました。

(感想・意見のとりまとめは北播磨活動支援センターのご協力によってます。)
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  コーディネーターを努める増村会員とパネラー(後ろは手話通訳ボランティアー




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